美髪に欠かせない夏の頭皮ケア

「髪は女の命」という喩えがあるように、昔から髪は女性にとって重要なパーツです。ヘアスタイルが多様化した現代においても、艶をまとった美髪は永遠のテーマ。髪がきれいなだけで見た目の印象が大きく変わりますから、正しい頭皮ケアと洗髪を知って習慣にしたいものです。
特に夏は紫外線や汗などのダメージ要素が多いので、しっかりケアしましょう。なぜそうすることが重要なのか、髪と頭皮のメカニズムから解説していきます。

美髪をつくる頭皮ケア

まずは、髪の毛がどのようにしてつくられるかを見ていきましょう。
毛髪の元となるアミノ酸などの栄養や酸素が毛細血管によって運ばれると、毛乳頭の周りにある毛母細胞が分裂を繰り返します。そして角化して毛髪となり、頭皮の外へと伸びていきます。髪は爪と同じように、角質が変化したものです。生きた細胞ではなので自己修復機能がなく、そのままの構造で伸び続けます。伸びる途中で傷めてしまうと、最初の状態に戻ることはありません。そればかりか、ケアを怠るとダメージはどんどん進んでいきます。一方、頭皮は肌のターンオーバーと同じように約4週間で再生されます。
美しい髪を育むために、大切なことは、土台となる頭皮環境を整えること。そして、伸びていく髪を傷めないようにケアすることなのです。

頭皮の皮脂腺は背中の5倍!

頭皮環境を整えるために、頭皮について学んでいきましょう。
頭皮は体の中で最も皮脂腺が多いので、べたつきやすい部位です。具体的には、てかりやすい顔のTゾーン(額から鼻)の約2倍、そして汗をかきやすい背中の約5倍もの皮脂腺があります。そのため、正しいケアを怠ると皮脂がたまりやすくなり、においの原因や発毛の妨げに繋がります。エアコンの影響や紫外線による日焼けで乾燥しても、頭皮は皮脂を過剰に分泌させてべたついてしまうのです。
本来、皮脂は頭皮と髪の水分が蒸発しないように皮脂膜となって守ってくれるバリア機能があります。皮脂の成分である脂肪酸、そして汗に含まれるアミノ酸などの成分が頭皮を弱酸性に保ち、皮脂膜の表面にいる常在菌が細菌を退治してくれているのです。皮脂が気になるからといって、強い洗浄剤による過剰な洗髪は逆効果。皮脂膜の保湿機能が低下すると、フケの原因や髪のパサつきに繋がってしまうのです。
皮脂の分泌量が多いと感じるときは、正しいケアで対策を行いましょう。

夏は頭皮に過酷な季節

頭皮にとって、最も注意すべき季節は夏です。紫外線による日焼け、汗や皮脂汚れなどによるべたつき、冷房による乾燥など、頭皮のダメージ要因がたくさんあるからです。
頭皮の血流が滞って硬くなると、抜け毛や薄毛に繋がってしまうだけでなく、頭頂部の皮下にある帽状腱膜が引っ張られて下に下がるため、フェイスラインのたるみやほうれい線のシワにまで影響します。
頭皮が硬くなる原因としては、肩こりや癌性疲労なども関係しています。肌のケアと同じように、適切な頭皮ケアを行って血流改善と保湿を行うことが大切になります。

健康な頭皮は柔らかくて青白い

健康な頭皮は水分と油分のバランスが良く、静脈が透けて見えるので青白く見えます。血液やリンパの循環が悪く皮脂が詰まっている場合は黄色に見えますし、頭皮が乾燥して過敏状態になっているとピンク色になります。また、紫外線によるダメージや血行が悪い状態だと赤くなり、さらに血行不良が進むと茶色に見えることも。自分の頭皮の色を確認して、今どの状態なのかを把握しましょう。そして同時に、頭皮の柔軟性もチェックしましょう。頭と顔は一枚の皮で繋がっているので、頭皮が硬くなると顔の血行やリンパの流れにも影響します。
頭皮の硬さを確認するには、指の腹で頭全体を触って前後に揺すって動かします。もし動かないようでしたら血行が悪くなっている証拠です。毛穴の開閉もスムーズに行われていないので、皮脂汚れも綺麗に落ちていない可能性があります。その場合は、血行が良くなる頭皮マッサージなどをして血流を促しましょう。

夏の頭皮環境を整えるには

ブラッシング

朝の習慣にすると、血行が良くなって顔のむくみにも効果的。洗髪前も、ブラッシングすることで血流がアップし、頭皮の汚れを浮かすことができます。

紫外線対策

夏の強い紫外線は、頭皮と髪にとって大敵です。頭皮の皮脂は紫外線によって酸化し、ノネナールという臭気成分がつくられます。これがにおいのもととなります。外出時は、帽子や日傘を忘れずに使いましょう。髪用の日焼け止めスプレーも有効です。

正しい洗髪

洗浄力が強すぎず、かつ保湿機能があるシャンプーを使って、正しい洗髪を夜に行います。
1 髪の根元から丁寧にブラッシングする
2 ぬるま湯(38度くらい)で髪と頭皮を洗い流す
3 シャンプーを手のひらで軽く泡立てる
4 指の腹で頭皮を掴むように前後に動かしたりしながら優しく洗う
5 トリートメントやコンディショナーは毛先中心につける
6 洗い残しがないようにすすぐ

正しいドライ

洗髪後に濡れた髪のまま放置しておくと、頭皮がムレてしまい、雑菌が繁殖してしまうことに。しっかりと乾かして寝ることが大切です。

バランスの良い食生活

頭皮の皮脂の成分には、毎日の食生活が大きく関係しています。栄養バランスが偏ったり、不規則な生活が続くと、皮脂にアンモニアなどの老廃物が含まれるようになり、雑菌が繁殖しやすい状態になります。頭皮のべたつきが気になるときは、油っぽい食事や糖分の摂取を控えましょう。

睡眠

皮脂の分泌量は、睡眠不足やストレスなどで自律神経が乱れると、ホルモンバランスが崩れて皮脂の分泌が促されてしまいます。頭皮のべたつきを感じたときは、気分転換を図って、6時間以上の睡眠時間を確保しましょう。寝具はこまめに洗濯し、頭皮に触れる帽子やタオルなども清潔な状態に整えておきましょう。


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