肌を保護する

夏の厳しい暑さがようやくひと段落して、朝晩が涼しくなると秋の始まり。これから来る肌の乾燥に向けて準備したい時期になります。紫外線で受けた肌のダメージを回復させるお手入れと同時に、乾燥という敵から肌を守る「保護」について考えてみましょう。
 

肌のバリア機能

「バリア機能」という言葉を聞いたことはありますか?私たちの肌には体を覆うことで、外界からの刺激や衝撃、体内からの水分が蒸発するのを防ぎ、体を守るという役割があります。これは肌の働きとして重要なもの。肌の表面積は大人で約1.6㎡(畳1枚ほど)あり、体重の約16%を占め、厚さは表皮から真皮で約1.5〜2mmあります。
表皮は4層に分かれていて、角層は角質細胞がレンガのように積み重なり外界の刺激や異物(アレルギーの原因物質や細菌・ウイルスなど)の侵入を防いでくれています。また、水分が肌から奪われない蓋の役割も兼ね備えています。
 

バリア機能に大切な3つの要素

水分が肌から奪われるのを防ぐためには皮脂・細胞間脂質(セラミドなど)・天然保湿因子(NMF/アミノ酸・塩類など)が必要になります。
皮脂は毛穴の中の皮脂腺から分泌され、汗腺から分泌された汗と混ざり合って皮脂膜を作ります。それが肌表面を覆い、水分の蒸発を防ぎます。細胞間脂質は角層にあり、水分を挟み込み、角質細胞同士を繋ぎ止めています。さらに、水分をつかんで離さない特性のある天然保湿因子(NMF)が角質細胞にあることで水分を逃さない、ダブルの保湿効果を生み出しています。
バリア機能はこのような仕組みによって、肌から水分が奪われることを防ぎ、肌や体を健康に保つ大切な役割を担っています。
 

バリア機能を高め健やかな肌を保つ

私たちの生活の中には、肌のバリア機能を低下させる原因がたくさん潜んでいます。特に秋の肌は、夏の暑さで汗をかいたときに水分も一緒に蒸発し乾いた状態になっているうえ、紫外線により水分が奪われバリア機能が低下しています。さらに夏場のエアコンや、季節の変わり目による気温や湿度の低下で空気も乾燥。そのような環境の中で秋の花粉やちりやほこりも舞いやすく、バリア機能が低下した肌に付着すると、赤味や炎症を引き起こし、肌トラブルへとつながっていきます。
肌トラブルの起こりやすい季節が始まる今だからこそ、内側からのお手入れはもちろん、守りの要「保護」が大事です。肌に備わった本来の機能を損なうことなく、外界からの刺激から肌を守り、健やかな肌を保つお手入れをこの機会に再確認してください。
 

スキンケア

肌にやさしいお手入れ

熱いお湯での洗顔や洗い過ぎは必要な皮脂を取り除き乾燥の原因に。また刺激の多いお手入れは、角質細胞や肌自体を傷つけてしまい、バリア機能の低下につながります。肌と同じ温度で洗顔する、肌の状態に合わせるなど、肌をいたわるお手入れを心がけましょう。

ターンオーバーを整える

血行を良くし、健康な角質細胞が作られるようマッサージを取り入れましょう。血行が良くなることで、皮脂腺が活発になり、皮脂分泌を促します。

素早く肌を保護する

洗顔後の肌は無防備な状態。できるだけ早く肌を保護すれば、過剰な皮脂分泌を抑えることにつながります。保護をするときは、細胞間脂質やNMFといった肌本来の保湿成分を意識。紫外線や大気汚染・アレルギー物質から肌を守る成分が配合された化粧品を選びましょう。
 

日常生活

バランスの良い食事

健康的な肌を作るためのタンパク質や、スムーズなターンオーバーをサポートしてくれるビタミンやミネラルなどを、バランスよく取り入れましょう(大豆、肉、魚、根菜、キウイフルーツ、アーモンドなど)。

皮脂分泌を促す

皮脂を作る原料となる必須脂肪酸を摂りましょう(秋刀魚、アジ、鯖、大豆油、亜麻仁油など)。

水分補給を心がける

肌の乾燥を防ぐためには、水分補給による内側からのケアも大切。血液がサラサラになることで循環が良くなり、全身に酸素や栄養を届けやすくなることは、健康な肌づくりにも繋がっています。
 


ダメージ肌におすすめのアイテム

revitalserum
リファインセラム(美容液)
ふっくらと弾むような肌へ。
年齢や環境などによりダメージを受けた肌に、ハリやツヤをもたらします。
しっとり瑞々しい肌に整えます。
40ml ¥13,200(税込)