不安定な秋の肌とそのケア

気候が安定し過ごしやすい秋がやってきました。
一方夏の強い陽射しを浴び紫外線にさらされた肌は、新陳代謝が低下し日焼けやシミ、シワ、くすみなどが気になり始める頃です。
今回はそんなトラブルを常態化させないように、そのリカバリー方法と、来たるべき冬に向けてのスキンケアについて考えます。

肌を不安定にするターンオーバーの乱れ

複合的要因で引き起こされる肌トラブルや肌老化は、秋に急増すると言われています。というのも、夏の強い紫外線、エアコンによる乾燥など、5月から9月にかけて蓄積された肌ダメージは、本格的な秋が始まる時期に一気に表面化することが多いからです。そのうえ秋は昼夜の寒暖差が大きく、湿度も急に下がって空気が乾燥するため、肌の不調だけでなく、ホルモンバランスも乱れがちになります。こうしたことからも季節の変わり目である秋の肌は、いつも以上に不安定でデリケートになるのです。

では、肌が不安定なこの時期、肌内部ではどんな変化が起こっているのでしょう。

皮膚は大きく真皮と表皮に分けられ、さらに表皮は4層構造になっています。表皮の一番内側にある基底層では常に新しい細胞が生まれていて、肌の表面に上がっていくにつれ、有棘細胞、顆粒細胞へと変化し、最終的には角質細胞になり、アカとなって剥がれ落ちます。この細胞が生まれ変わるしくみを「ターンオーバー(肌の新陳代謝)」といい、28日前後の周期が理想的とされています。ターンオーバーが正常に働いている肌は、キメが整い、ハリと弾力のあるみずみずしい透明感が感じられます。
しかし、紫外線や年齢、ホルモンバランスなどによってターンオーバーが乱れると、肌が乾燥して小ジワができたり、紫外線で過剰に生成されたメラニン色素が排出されずに肌に残り、それがシミやくすみを発生させる要因になるのです。
さらに秋から冬に向かって湿度の低下で空気は徐々に乾燥していくため、肌は慢性的な乾燥状態になりがちです。秋は肌のメンテナンス期間と心得て、冬に向けて万全の準備をしましょう。

“保湿ケア”と”血流促進”で冬に向けた準備を

ターンオーバーの乱れた肌をリセットするためには、肌の保湿機能をアップさせる正しいスキンケアと、食事や生活習慣の見直しが必要です。
正しいスキンケアの一つ目は、きちんとした洗顔です。まずはクレンジング・ソープで優しく表面の汚れを落とします。その上で、W洗顔では落ちにくい毛穴に詰まった古い皮脂や、古い角質を落とし、次に使う保湿成分を浸透させやすくします。
二つ目は保湿成分をたっぷりと補給することです。角質層内にあるNMF(天然保湿因子)は、アミノ酸やミネラルから構成され、うるおいを抱え込んでキープする性質があります。ですからこれらを配合した化粧水や美容液を肌にしっかりと浸透させることでバリア機能を高めます。さらに、細胞の間を満たしているセラミドなどの保湿成分を補うと、効果的に乾燥を防ぐことができます。
このように保湿成分をバランスよく補うことで、バリア機能も回復し、外部からの刺激や紫外線の影響にも強くなり、肌はよりよい状態に保てるのです。
秋が深まる10月半ば〜11月は、夏にダメージを受けた肌もみずみずしさを取り戻してくる時期ですので、きちんとしたメンテナンスが大事になってきます。

またこれらに加えて、これからの季節は血液の循環をよくしていくことも大切になります。スキンケアだけでなく、食べ物からビタミンAやE、動物性たんぱく質を多く含む食品を摂り、水分を積極的に摂って体内の老廃物を外に出していきましょう。適度なスポーツやマッサージなどで全身の血流をよくしておくことも肌の調子を保つために有効です。

気温が急激に下がる12月は、生活環境の”湿度”にも注意したいものです。加湿器などで部屋の湿度を常に40%~60%にしておくことで、肌の乾燥を防ぐことができます。加湿器がない場合は、水盤に水を張ったり濡れたタオルを干すだけでも効果があります。
美しい肌は「きちんと保湿できているか」で決まります。毎日の努力で、乾いた季節もきれいで健康的な肌を保ちましょう。



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